東京都写真美術館 3つの写真展を見る

行こうと思った主目的は「岩合光昭 写真展 ネコライオン」だが、他の「写真作品のつくりかた アングル 焦点 光のあつかい 暗室作業」「米田知子 暗なきところで逢えれば」ともそれぞれ見応えがあり大変満足した。

「ネコライオン」は動物写真家として撮りためられた野生ライオンと外ネコの、同じポーズや似た行動を捉えた写真を並べて「ネコの中にある野性」を見せてくれる写真展。「並べて比較」という企画がなくても1枚ずつに惹きつけられる力がある上に、「ライオンも同じ事をしているのだな」という面白さが加わって、単なるカワイイ写真展に終わっていない。ヒョウやチータやトラなどは同じ猫科でも個で生活している場面が多いが、ライオンとネコは大きな集団を作って生活することが多い点も似ている。ネコの集団はライオンやイヌの集団ほどチームで狩りをするという面がないけれど。

通常の写真展とちょっと違って普通の(写真ファン、美術ファンとかではない)ネコ好きの方も来られていて、結構あちこちからネコ談義が聞かれる。私も新しい写真を見るたびに「ぷっ」と吹いてしまったりすることが多く、写真の構図や光やテクニックにも感心しながら、心から楽しめた。ネコ嫌いでなければ誰が見ても楽しめる写真展だろう。

「写真作品のつくりかた」は、ひねったタイトルでも何でもなく、そのまま写真美術館のコレクションから「アングル」「焦点」などテーマに分けて「この写真はトリミングでここを切ったからこう見えているんです」「ここに焦点を当てて背景をぼかして印象的に」など解説を加えて展示している写真展。私のような初心者は「ここで切っちゃうの!」というような構図、「ここまでぼかしてもいいのか」といった表現などなど勉強になる事満載だった。

寺の前を横切る人を切り取った1枚。片方は縦構図で人と向こうの階段が写っている。もう1枚は横構図で寺の名前が書かれた石柱などが人物の前後に写り込んでいる。「文字があるとどうしても見る人の視線が文字に行ってしまう」という例。私など、どうしても寺の名前など「記録として、説明として」入れてしまう方だから、なるほどねえと・・比べてみると納得。そんな感じで、この写真展は1枚1枚勉強材料として見せて頂いた。充実。

「米田知子 暗なきところで逢えれば」。評論は出来ないので個人的感想(感想だから個人的に決まっているが)。ひと言で言えば「私より寂しい写真を撮る人がいるんだあ」と。
別に共通点があるなどと言う気はないが、私が好きな尾道で撮ったりする写真にも人があまり写っていない。しかも広角レンズで、更に対象物から離れて俯瞰で撮ったりするものだから、観光地なのになかなか楽しげにならない。それが私らしさだというしかない。
米田知子さんの写真で「私より寂しい」と感じたのは、運動場のように広い場所や道などが、広い空とともにただ広がっているような写真を見たときだ。変な話、学校の写真部の先輩とかだったら、こういう写真を見て「もっと対象物に寄ったらどうかな?」とか「テーマを決めたらどうでしょう」とか言いそうな、「何を撮りたかったのだろう、何を感じてシャッターを押したのだろう」とこちらが考えさせられるような写真があった。光だったのか、空気だったのか、"何も無さ"だったのか。本人に問題提起をする気があったのか、ただ心を動かされて撮ったのか。

入場券に印刷された1枚は2人の向こう向きの人物が海岸でたき火を見下ろしているのを少し遠目に撮っている。ほかが殆どグレーの濃淡で2人の人物は黒いシルエット。たき火の火だけがオレンジ色に燃えている。火の暖かい色か、むしろまわりの寒い色か、灰色の海と空を背景にした2人の存在の小ささなのか、それとも大きさなのか。そのテーマはこちらが考えれば良いということなのか。

あとは行き帰りの記録デス

2013009120001.jpg恵比寿駅から東京都写真美術館に向かう動く歩道。ヱビスですよね、やっぱり
 
 
 
 

2013009120002.jpg右は埼京線、山手線。左に写真美術館が。地上を歩いて行くのも良いけれど、今日(12日)は暑かったので動く歩道が終わったところで地下(というのか、山手線と同じ高さ)へ降りて進み(この写真の場所)、写真美術館手前で地上に出る道を選びました。暑い日はこれで正解だったなと。(電車がすぐ横から見られたし)
 
 
 
 
 
 
 
 

2013009120003.jpg美術館内などは撮影禁止なので、もういきなり帰りです。夕暮れになり、この日はガーデンプレイスの大きな屋根の下で恵比寿麦酒祭が行われていて、ビールとフードでビアガーデン状態。しかしさすが恵比寿、騒ぐ人などが見当たらず、こんなに人がいるのに何だかやけに静か。新宿と違うなあ(笑)。ああ、そうそう、こういうのも私の癖ですね。対象物より周りを大きく写してしまう。。 
 
 
 
 
 
 

2013009120004.jpgとにかく誘惑いっぱい。それとコーヒー屋さんが多いのも私としては嬉しい。私は結局写真美術館のミュージアムショップ内カフェで美味しいアイス・カフェ・ラテ(360円)を頂いてからここに来たので、いろいろ思いとどまることが出来ました。
 
 

2013009120005.jpgガーデンプレイスも出来てからだいぶ経ったので、周辺の木々も大きくなって落ち着いた雰囲気になりましたね。真ん中に月。色がマグリット風?
 
 
 
 

2013009120006.jpg賑やかなのに静か。うーむ、異空間だったな。この辺で生まれ育てば、こんな感じの人になったのかも。ちょっと憧れ。

今日のカメラ Sony α99 + ZEISS Vario-Sonnar 2.8 / 24-70mm ZA

 

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このページは、onocchiが2013年9月12日 23:04に書いたブログ記事です。

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